東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



象牙の印鑑(金入り、銀入り)

2009年01月17日 印鑑の素材


──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

印鑑の素材で、象牙の材料のご紹介です
象牙の印材に限らず、日常の仕事で使う印鑑以外、銀行印や実印などやや高級の印には前印(まえじるし、印鑑の上を示すもの)は、無い方がいい、と言うのが定説になってきました。慎重に押すために印面を見てから、どこが上かを確かめるプロセスを大事にするためです。

今回、ご紹介の印鑑は前印があるものです。といっても、小さな長方形が彫ってある凹みを前印にするのでなく、本物の金や銀をはめ込んだ象牙の印鑑です。これを金丹入り、銀丹入りと呼んでいます。

アクセサリー的な要素もありますが、さや(キャップ)が付いています。印を押してすぐにさやを付けてあげれば、印鑑がころがって落ちて外枠が欠けてしまう、という不具合を防止します。

右端は観音様の形を上部に彫った象牙印です。これにも上の印(しるし)の決め事があり、観音様のお顔を手前にして押せば印鑑の文字が真っ直ぐに紙に押せるようにします。

この3本の印鑑には細工を施した職人の銘があり、左から東民、民生、峰月、と入っています。ちなみにお値段は左から?150,000(銀丹入りケース付き)・?170,000(金丹入りケース付き)・?98,000(観音様、ケース付き)です。彫り上げて、本鰐(わに)皮のケースをお付けしております。


▲左から、銀丹入り、金丹入り、観音様の象牙印鑑



▲ワニ皮のケースに入れた状態。左下のケースは朱肉のフタも象牙製。


楽善堂のホームページ
https://rakuzendo.com


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