東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



メノウ印材に前印(まえじるし)を付ける

2016年09月09日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

茨城県からのお客様で、「持ち込みの瑪瑙(メノウ)印材に文字彫刻、前印(まえじるし、ちいさなヘコミ)を付けて欲しい」というご注文がありました。

石印材(水晶、メノウ、ヒスイなど)に前印を付けることはめったにありません。通常は無地、当たり無し、と言ってちいさなヘコミはありません。押捺する時の便利さだけを考えれば、前印は印鑑の前の位置がどこかを表示しているので、印鑑の文字が左右に傾かないでまっすぐに捺せます。前印を付けない理由は、1.どこが前かわからないので、一度、印面(文字を彫ってある面)を見るので、慎重に印鑑を捺せる。2.印鑑(正式には印材という)は人の体の分身、身を削るのはよろしくない。という説があります。

初めてのことでしたが、石印材を加工してくれる職人さんに電話で問い合わせたら、前印を付ける仕事も可能、とのこと、お客様にお返事して注文をお受けしました。石印材彫刻の仕事は印鑑の文字までを私が書いてお客様に提示、「彫ってよい」のOKのお返事をいただいてから、彫刻は専門の職人さんにお願いしています。象牙、黒水牛、つげ印材を彫る刃物と、石印材を彫る刃物は全く違うものです。

石印材の職人さんが前印を綺麗につけてくれました。ご希望なさったお客様はレア物の石印材メノウをお使いになれます。



▲前印を付ける前の無地のメノウ印材です。通常は、前を表示するために
金色の小さなシールを当店では貼っています。


▲印面にやや近い位置に前印を付けました。印材の長さは6センチ程です。
下はシャチハタのネーム9です。



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楽善堂のレア物印鑑・象嵌(ぞうがん)細工の象牙印鑑https://rakuzendo.com/shohin/shohin017.html






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