東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



印鑑の文字で『鬱』は?

2009年02月01日 印鑑の文字


──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

常用漢字が191字追加され、5字が削除、差引き186字が追加されて、2131字になりました。文化審議会が提示したもので、今回追加された字に、憂鬱(ゆううつ)、鬱蒼(うっそう)の「鬱」や、「籠」(かご)「麓」(ふもと)などという字も含まれています。

仕事がら、画数の大変多い「鬱」の字を篆書(てんしょ、実印に多く用いられる書体、秦の始皇帝が統一した)で書くとどうなるか、と思いました。通常、楷書では画数が少なくても篆書になると画数が増えることが多いからです。

篆刻辞林(三圭社。刊)のコピーが下記のものです。この辞林(辞書)は、印鑑職人や篆刻家、書道家など、篆書を書く人が座右の書としているものです。

下段の方にある印篆(いんてん)、4種のうち一番上の文字は却って楷書よりも簡単でした。同字通用字で欝(うつ、中位置に四、アミガシラが入る)字ともう1字、計3種の字があることがわかりました。

元の意味は、草の名、シゲル、ムラガル、などの意味もありますね。



楽善堂のホームページ
https://rakuzendo.com


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