東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



印鑑の寸法(サイズ)その1

2008年10月30日 印鑑の歴史


──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

印鑑の寸法(サイズ)の物差しは、伝統的な曲尺(かねじゃく)が基本になっています。
上の行で(サイズ)と表記、印鑑の“寸法”と書いたのはこのためです。
大工さんも建築時に使っている1寸=30.3ミリの規格です。

印鑑の材料(印材という)だと、寸よりも分(ぶ、10分で1寸)の方が多いです。
1分が約3ミリです。男性用実印が5分で、約15ミリの直径です。
規格が分(ぶ)のため、認め印や仕事印など、10.5ミリ直径という、メートル法からすると、
半端な数字が出てきます。これは3分5厘(3.5分)の規格だからです。
大略、3ミリの倍数か、その間の規格になります。

既製の印鑑は、後から作られたものなので、10ミリちょうどで作られています。

実印の印鑑登録の時に、寸法の規定があり『8ミリから25ミリに収まるサイズ』です。
ということは、3分(9ミリ)以上、8分(24ミリ)未満の規格の印材なら、登録が
可能、ということになります。

実際には、フルネームを彫ってのオススメ寸法があり、男性用実印で15ミリ、
女性用で13.5ミリ(4.5分)くらいが実印向きの寸法です。



▲木のつげ印材のいろいろ。上段左から直径で、15ミリ、16.5ミリ、18ミリ、21ミリ
下段左から、楕円形の訂正印(長いほうで6ミリ)、直径9ミリ、10、5ミリ、12ミリ、13.5ミリ

楽善堂のホームページ
https://rakuzendo.com


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