東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



つげ印鑑のリフォームを快く受注

2025年06月21日 お知らせ

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて125年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 木製、つげ印材のリフォームのご注文をいただきました。神奈川県、川崎市のお客様でした。数軒のはんこ屋さんで「つげの印鑑のリフォーム(彫り直し)は受けておりません。」と断られたとメールに書いて来られました。「当店ではお受けしておりますのでどうぞ印鑑をお送り下さい。」と返信致しました。

 つげの印鑑のリフォームを受けなかったはんこ屋さんの心情は、「安い仕事は受けたくない。」ではなくて「一度、彫刻面を平面に直しても、まだ朱肉が残っていてリフォームしても紙にきれいに印字ができない。」があるからだと思います。実際、このお客様の印鑑を印面訂正(文字のある彫刻面を平面にする)をしても文字の跡が残っていて、指でさわるとはんこが吸い上げた朱肉の油が乗っていました。さらにもう1回、印面訂正を施して文字の跡が消えるまで削りました。といっても、わずかに0.5ミリ位です。

 印鑑リフォームをご希望のお客様は、新規で作る方法ももちろんご存じですが、やはり、その印鑑に思い入れがあるからだと接客をしていて感じます。今回のお客様も「父が長年使って大事にしていた実印」とのことでした。『印鑑リフォーム』を看板としている当店としては、まず、お客様のお気持ちを尊重したいと思っております。ちなみにリフォームお代金は直径15ミリの実印(フルネーム彫刻)で9,900円(税込)です。印鑑ケースも一緒にお送り下されば、ケースのおそうじ、小さな朱肉の交換は無料で対応しております。

▲つげの印材(印鑑の材料)です。直径は3本とも15ミリですが、長さが左から
60ミリ、45ミリ、36ミリです。現在は60ミリがほとんどですが、昭和の時代は
短い規格も出回っていました。今回のリフォームの仕事は45ミリでした。
右下にあるのは、鞘(さや)でキャップの役割をします。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
内容をご確認の上、送信ボタンを押ししてください。

CAPTCHA