東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



印影鑑定を行なう

2015年04月04日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先週、東京、千代田区に法律事務所を構える弁護士さんから依頼があり、印影鑑定を行ないました。印影とは印鑑を捺した時の紙に残る押し型の事です。正式には「印鑑」の言葉は印影の事を指し、「印鑑をご持参下さい」と言う時の「印鑑」は「印章」または平たく言ってハンコ、です。

会社の名前が彫ってありましたが、Aの印影と、Bの印影は、一見同じようですが、細かな部分を精査していくと、相違点が9カ所くらい見つかりました。Aは本来の会社の印章による印影、Bは作為的に偽造された印章による印影です。Aの印影は朱肉の量が適量で押捺されていましたが、Bの印影は枯れた朱肉で押捺されていたので、文字の線質が細くなっていました。この状況の違いも加味しての鑑定作業でした。

弁護士さんに仕事を依頼なさったクライアントさんにとっては、知らぬ間に文書を作成されて、知らぬ間に自分の会社の印章を作られてしまった、ということになります。昨日、鑑定書が完成して、書留便で発送しました。お役に立てればと願うばかりです。



▲朝の散歩道、八王子、富士森公園の桜です。模擬店が軒を連ねています。
写真は本文とは関係ありません。


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