東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



同形印の注文

2015年04月18日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

同形印の注文が時折来ます。印影を持参または郵送してもらい、印影と同じ印鑑を作成します。場合によっては、印鑑(印材)をご持参、「外枠が掛けたので、枠を直して同形印にしてほしい。」の注文もあります。同じといっても、100%は難しく、95%の印影です、と言ってお受けしています。ご注文で、ご本人でなくご家族の印影を持参、作成の依頼がありトラブルになりそうだったので、一時期、お受けするのを控えていたことがありました。

受注時は慎重過ぎるほどに、慎重に対応することにしました。まず、ご本人様確認、そして、その印影が確かにご本人様の使ってこられた印鑑であったか、どうか。そして、覚書をお客様に一筆書いてもらうことにしました。覚書の内容は「今後、万一トラブルが発生しても楽善堂に迷惑を一切掛けません。」というものです。

例えば、鈴木さんがご来店して「山田の印鑑の同形印を作って欲しい」、これはお断りです。
次に鈴木さんが「鈴木」の印影を持参、同形印のご希望があっても、ご家族、またはご親戚の鈴木さんの印影の可能性もあります。そのために、ご本人様のフルネーム自筆のサインのあとにご注文の同形印が捺されている文書の提示をお願いしています。

刑法の第167条、第1項に
「行使の目的で、他人の印章又は署名を偽造した者は、三年以下の懲役に処する。」とあります。他人の印章(印鑑)を偽造することの罪が明記されています。ご自分の印鑑を紛失して本当に困っている方はお助けしたいと思いますが、万一、犯罪の1部分を幇助してしまうことは、何としても避けたいものです。

印鑑は唯一無二、この世に同じ印鑑は二つ無い、が基本理念です。同形印を作った後に、紛失した印鑑がもし出てきた場合、同じ印鑑が2本になります。お客様には、「その場合は1本を他人に預けることなく、犯罪防止のためにも管理を十分になさって下さい。」と受注時に注意書きでお渡ししています。


▲ソメイヨシノの次は八重桜です。朝の散歩中に見つけました。
本文と写真は関係ありません。


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