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昨日、ご来店のお客様で、こんな方がいらっしゃいました。「はんこの真ん中が紙に付かない。」拝見したら、1辺21ミリの黒水牛の角印でした。角印に限らず、黒水牛、白水牛は中心部に芯があり(この芯があるために強度あり)、芯の部分は、へこんでいます。彫る前に印面調整といって、芯の部分をやや高くしてから彫ります。経年変化で芯が落ち込んでいくこともあります。
はじめは、トクサ板かけて彫刻面を削って、外周部分が下がり、芯の部分が上がるように調整して差し上げようと思いました。お客様が帰ったあと再度紙に印字してみたら、文字が外枠に付いている、という不具合も見つけました。お客様にお電話を入れて、状況を説明、リフォーム、(彫り直し)をさせていただくことにしました。
「インターネットで安く作ったんだけれど。」とお客様はおっしゃいました。職人の私としては「よくまあ、ここまで手抜きができたなあ。」というのが正直なところです。「安物(やすもの)買いの銭失い」という諺がありますが、お客様にとって、「銭失い」となるよう仕事はしたくない、そんなことを思った今回の仕事でした。
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