東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



直径19.5ミリの印鑑

2012年07月27日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

昨日は猛暑日、昨晩は熱帯夜でした。エアコンは止めて、扇風機をタイマーの微風で掛けて寝付きました。

先日、直径19.5ミリの役職印(2重丸の社名入り、代表取締役の印)の注文がありました。通常は18ミリの寸法で受けていますが、電話で相談をしているうちに他社の法人印鑑よりも大きく、というご希望が出ました。港区の会社の方でした。そこで「1回り大きいサイズは19.5ミリです。」というご提案をしました。法人の登記用印鑑の規格は10ミリ以上30ミリ以内が決まりですから、この範囲内であれば登記が可能です。

20ミリでなく、なぜ19.5ミリの直径か、というと印鑑の寸法は昔の曲尺(かねじゃく)が基本になっているからです。○寸×分という規格です。直径18ミリを六分丸といいます。(一分は約3ミリ)六分5厘丸が、直径19.5ミリと言うわけです。個人で使う印鑑で10.5ミリ丸がありますが、これも三分五厘丸の規格です。既製の印鑑だと、ちょうど10ミリ丸、というものがあります。

印鑑の業界、印鑑の材料、印鑑ケースにしても1点ものを作り易い業界です。今回のご注文の役職印も「20ミリちょうどで作成して下さい」と問屋にお願いすれば作ってくれます。ただ、専門店の“こだわり”で、「ミリの規格でなく寸、分の規格で特注寸法も作って差し上げたい。」の思いがありました。これもひとつの伝統文化と考えています。


▲特注で作り置いている寸法の印鑑です。
左から、18ミリ丸(これのみ既製規格)、19.5ミリ丸(2本とも)、竹の物差し
21ミリ丸(2本とも)、24ミリ丸(1本)です。
お値段は、つげ材19.5ミリ丸で22500円です。



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