東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



象嵌(ぞうがん)の印鑑

2009年01月24日 印鑑の素材


──── 八王子で印鑑を作り続けて100年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

今日は、象嵌(ぞうがん)の印鑑の紹介です。
象嵌の象は、エレファントの象の意味でなく、「型、形」程の意味です。「像」「相」の漢字と同じ意味です。陶器や金属に絵模様の「形」を嵌める(はめる)ということになります。

たまたま嵌めこむ対象が、印鑑の材料、象牙というわけです。
まず嵌めこむ絵の形と同じ形を象牙に彫ります。深くはありません。
指で印材をさわってみても、出っ張りは感じません。絵模様のの金や銀は中にうめこまれているからです。象嵌職人といってこの仕事の職人がいます。

写真の象嵌細工の印材は墨田区に在住の象嵌職人、山崎民生(みんせい)さんに依頼して
10年ほど前に作っていただきました。無地の象牙を持ち込んで1ヶ月くらい預けて
作成していただきました。番(つがい)の鶴の上を雁が飛んでいく構図です。よく見ると
雁の飛んでいる位置が違い、二本の印材の中で、時間の動きが感じ取れます。

紙に押した印影からは印材に象嵌が施されているかなどは、全く分かりませんが、こういう印材は持っている人の心を豊かにし続けてくれます。


▲仲の良いご夫婦におすすめ。左から奥様用16.5ミリ直径、24万円。ご主人様用18ミリ直径、26万円。


楽善堂のホームページ
https://rakuzendo.com


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