──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
このところ、めっきり寒くなりました。外出時は耳当て(イアーバンド)をしています。
昨年末にご注文をいただいた彫刻だけの仕事で、印材が象牙、盛り金丹の印材がありました。二本の象牙印材をお客様がお持込になりました。1本は通常の金丹、もう1本は盛り金丹でした。
金丹とは、印材で前の位置を示すために長方形の金がうめこまれている物をいいます。銀が入っていれば銀丹です。通常の印材、特に実印などは無地といって金丹、銀丹は入っていません。金丹の中で特にたくさんの金を使って金に厚みがあり横から見ると、金が盛り上がった状態になっているものを“盛り金丹”といいます。
ホームページで検索なさって、ややご遠方からこのお客様はご来店いただきました。とくに盛り金丹入りの象牙印材は長さ75ミリ(通常は60ミリがほとんど)あり、しかも鞘(さや、キャップのこと)が付いていました。金丹を入れた職人の銘があり『民生』とあり、山崎民生さんの作とわかりました。この民生さんは既に他界なされましたが、かつて墨田区に在住で、私の両国修行時代に墨田の職人展でお会いしたこともありました。その後、八王子に帰ってきてからは一度民生さんのお宅にお邪魔して、象嵌細工の仕事をお願いしたこともありました。
いい仕事の象牙印材に出会えて、文字入れ、彫りの仕事にも感動と新年の気分をこめることができました。
▲持ち主のお客様から掲載の許可がいただけました。
手前の象牙印材が盛り金丹です。金が2ミリ位盛り上がっています。
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