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東京都港区のお客様から法人用の印鑑のリフォームを2本、依頼されました。個人用の印鑑と違って通常は二重丸で、外周に時計回りで社名(株式会社○○)が入り、内丸は「代表取締役印」と入れることがほとんどです。
頻繁に押捺する印鑑は捺す人の癖が印鑑にも影響を与えて、例えば、印鑑の時計12時に力を多く掛けているとその箇所が他の箇所よりも早く痛んできます。まず、印面(彫刻面)の高さが低くなり、やや紙に付きにくくなりその後、外枠が欠けてきます。今回のリフォームの仕事は時計1時くらいの箇所の外枠が欠けていました。おそらく、毎日ようにこの法人用印鑑を押捺していて、押捺時に時計1時の位置に力が掛かったり、または印鑑が紙を離れる時に1時方向に倒す癖があったのかもしれません。
お客様のご希望は「今までと同じように会社の印鑑として使っていきたい。」というものでした。文字は大略同じ文字を使って、一見しては同じように見える印鑑に作りました。また今後も時計1時に力が多く掛かることが予想されたので、ここの部分のみあえて外枠を太く作りました。内丸の文字は太すぎて朱肉の目づまりが早くに来そうなので、文字を細くしました。
印材(印鑑の材料)はつげ材(木製)でしたが、新しくよみがえりました。法人印鑑のリフォーム代金はつげ材の場合で、21,000円(税込)になります。値段だけならば、新規で作成してもっとお安く作るネットショップもあります。ただ、「今までの印影に似せて」がどこまでできるか? がポイントと思います。
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