──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────
こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。
今日は、象嵌(ぞうがん)の印鑑の紹介です。
象嵌の印鑑は、以前のブログでも紹介しましたが、1月に横浜市からお見えのお客様に3本ご注文いただき品薄になったので、数件の問屋に問い合わせをして捜していたところ、山崎民生さんの遺作が見つかり、仕入れることにしました。今回はその紹介です。
象嵌の象は、エレファントの象の意味でなく、「型、形」程の意味です。「像」「相」の漢字と同じ意味です。陶器や金属に絵模様の「形」を嵌める(はめる)ということになります。
たまたま嵌めこむ対象が、印鑑の材料、象牙というわけです。
まず嵌めこむ絵の形と同じ形を象牙に彫ります。深くはありません。そして金や銀の薄い板を埋め込みます。象嵌職人といってこの仕事の職人がいました。
写真の象嵌細工の印材はかつて墨田区に在住だった象嵌職人、山崎民生(みんせい)さんの作品です。印鑑と印鑑ケースは釣り合いが大切で、それなりの高級感のあるものを合わせます。写真のケースは鰐(わに)皮のケース、覆輪(ふくりん)付き(ケースの縁取りに鎖の飾りがある)、朱肉のフタはプラスティックでなく、本物の象牙を使用しています。既製品でなく特注、楽善堂のオリジナルケースです。
紙に印を捺す、という目的以外に“美術工芸品”として印鑑をお宝物として持っていたい、そんなお客様に、お薦めいたします。
▲山崎民生さんの作品です。絵柄の左下に「民生」の銘があり、2ミリくらいで花押が彫り込んであります。ケースは鰐(わに)皮ケースです。お値段はケース付で22万円(税込み)になります。
▲上の写真の拡大です。絵柄は左から、鯉の滝登り。荒波を行く宝船、二羽の雁がね。右端は山に満月の出た山里の景、です。山里の景の構図は和装で襦袢などの絵柄にも使われています。
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