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気温は相変わらず35度超えますが、秋風らしき涼風が吹き始めました。
当店の近くで会計事務所を経営する先生から、象牙の印鑑リフォームのご注文をいただきました。
「普段使っているので印影をあまり変えないように彫り直して欲しい。」というご注文、はんこを見れば外枠が半分以上印字できない位にすり減っていました。よほど毎日頻繁に押捺されていることが分かりました。象牙のはんこで、この位すり減っているから、仮に木製のはんこだったらもっと早く痛んでいたに違いありません。はんこの長さを計測したら64ミリありました。象牙印材のリフォームの場合、印鑑ケースをサービスでお付けしています。印鑑ケースを一緒に郵送されてくる場合も多くありますが、本体のはんこがリフォームしたくなるほど痛んでいると、印鑑ケースもかなり年季が来て痛んでいることが多いものです。
ご来店いただいてのご注文だったので、その場で「このままの長さ64ミリにこだわっていますか?それとも印鑑ケースに収納できるように3ミリ位短くしてもよいですか?」とお尋ねしたところ、「短くして下さいますか。」とお返事をいただいたので、61ミリの通常のはんこの長さにリフォームしました。彫刻面を一度平面にして彫り直す場合、たいていは0.5ミリから1ミリ程度短くなるだけです。3ミリの長さ分短くする、はあまりない仕事となりました。通常はリフォームの前と後で、短くなったことがほとんど分からないような仕事を心がけています。64ミリの長さ印材は、日本産でなく外国のお土産品だったのかもしれません。
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