東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



黒御影石の印材に彫刻

2014年12月12日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

銀座に会社をお持ちのお客様が、10月の下旬にご来店、その時にご注文の仕事が最近仕上がりました。立方体の黒御影(くろみかげ)石をお持込で、文字を彫って下さい、というご注文でした。黒水牛や象牙までの印材は私が彫りますが、水晶、瑪瑙(めのう)などの石印材は、印稿(仕上がりのデザイン)を書いて専門の彫刻職人さんに依頼しています。

普段お願いしている、都内の職人さんには「黒御影は欠けやすいの受けていない」と断られました。次に、表札の大手メーカーに問い合わせました。表札の種類に黒御影石もあり、ひょっとすると対応してくれるかもしれない、と思いました。「表札くらいの大きさなら何とかなるが、サイズが小さいのと、持ち込みの石材には対応していない。」が答えでした。

山梨県の甲府の問屋に問い合わせました。職人さんに聞いてみるとのこと、最終的に受けてくれました。印面は、白文(文字部分を彫刻する作風、通常の印鑑は朱文)にさせて欲しい、が職人さんの希望でした。お客様にその旨をお伝えして御了解をいただきました。白文のほうが、長く使ってきても文字が欠けてくる心配がないからです。印面の文字は私が書いて、彫刻前にお客様に見ていただきました。

お客様からお預かりした印材は、側面部分、1面だけが磨き済みで、残る3面は未研磨でした。側面研磨と印面の彫刻は別の職人さんでしたが、日にちは掛かったもののお客様のご希望に対応できました。

めったにないご注文でしたが、受けてくれる職人さんを見つけることができてよかったと思います。


▲黒御影石の表札見本です。高橋さんの文字の回りは未研磨状態、
英文のTAKAHASHIさん回りと、手前の側面は研磨してある状態です。



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