東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



問屋で見つかった指定寸法の印材

2013年08月30日 印鑑の業界

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

今日、30日(金)、朝から気温は30度、昨日の予報では八王子地方は昼間、37度まで上がるとのことです。

先日、小判型(楕円形)の印鑑で同形印のご注文がありました。銀行の通帳をもって神奈川県の横須賀市からお見えになりました。免許証でご本人さんの確認が取れた(別人のなりすましではない)ので、仕事を受けることにしました。

同形印の場合、文字を似せることは当然ではありますが、それ以前の問題で印影の輪郭の寸法が同じでないと『同形』になりません。通帳の印影は楕円形の長い方で8.5ミリです。
在庫にある小判型印材で一番近いものは、計ったら9.5ミリでした。(一応、規格は9ミリ小判)。印材の方が0.5ミリくらい大きい場合なら、外枠を太く作っておいて仕上げの段階で外側から削って、寸法を合わせることができます。ただ、今回の場合円形の印材でなく小判型、1ミリの違い、在庫にある印材から作っていくのは無理があるかな、と思いました。

山梨県、甲府市にある印材問屋で細かな注文に対応してくれる問屋があり、FAXで問い合わせたら、0.1ミリくらいの違いはあるもののほとんど、同寸法の印材があるとのことでした。

黒水牛の小判型印材の場合、長い方の寸法で、9ミリ、10.5ミリ、11.4ミリ、12ミリ、他に訂正印の規格(6ミリ)もあります。今回問屋で見つかったのは8.5ミリなので、訂正印以外で5種の既製印材がありました。もし、既製の規格寸法が無くても、別注で1点ものを作ってくれるのが、印鑑業界のよいところです。


▲黒水牛印材の種類です。左列の3段目、小判ボキ
とは、小判型の訂正印のことです。ボキは簿記の
ことで、簿記の数字訂正に使用したのが語源です。



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