東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



石印材の彫刻面、外枠の丸み

2023年06月03日 お知らせ

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて125年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 先日、赤瑪瑙(アカメノウ)の未彫刻印材に文字を彫刻しました。お客様からご送付があり、拝見したら印材の側面と彫刻面との接点が直角になっていなくて、丸くなっていました。このまま文字を彫ると、文字は印字できても外枠の円形輪郭がしっかりと印字できません。または部分的に正円でなかったり、外周そのものが、やや小さくなってしまいます。

 事前にお客様とのメールのやり取りで、上記のような場合は、文字を彫る前に印面訂正(一度、印面を平面にして輪郭部分を直角にする)をさせていただきます、とお伝えしてありました。印面訂正をして文字を彫刻、しっかりとした外枠(輪郭)が印字できる印鑑に仕上がりました。

 印面訂正の料金は印材の素材により2種類あり、石印材(貴石印材とも言う。水晶・メノウ・虎目石など)には、1,100円、象牙・黒水牛・つげ材などの場合は無料です。これには理由があり、象牙・黒水牛・つげ材は、リフォームや彫刻は全て当店で完結します。印面訂正も店主の私が行なうので、サービス(無料)で行なっています。石印材(貴石印材)は、印鑑の文字作りまでは私がしますが、彫刻は専門の職人さんに任せています。象牙を彫る印刀(いんとう)でも、水晶は硬すぎて彫刻ができません。専門の職人さんに印面訂正料金を払っています。

 あまり例はありませんが、象牙などの印材で「印面訂正」が不要の場合、私の仕事が少し楽になるので、550円をご請求金額からお値引きしております。文字の彫刻料金は、水晶で1文字4,900円(税込)、メノウ印材や虎目石印材で、1文字、6,400円(税込)です。仮に印面訂正が不要で、水晶印材に2文字彫刻(例、鈴木さん)ならば、9,800円(税込)、別途送料370円(税込)でお受けできます。

左は、輪郭部分が丸い印材、右は直角の印材です。
左は、輪郭部分が丸い印材、右は直角の印材です。(側面からの撮影)
上は輪郭部分が丸い印材を押捺、矢印部分がやや直線的です。
下は輪郭部分が直角の印材を押捺しました。


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