東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る
印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ



江戸文字の実印

2012年03月27日 店舗経営 接客

印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先週、江戸文字で実印を作ってもらいたい、というご注文がありました。江戸文字と一口に言っても、細かく分けると、勘亭流(歌舞伎の題や役者の文字)、寄席文字、相撲文字などがあります。どの文字も太くして文字間の白い部分を少なくしますが、比べてみると線質など、少々違っています。

会社の印鑑では正方形の角印がありますが、個人の印鑑、実印、銀行印などは円形がほとんどです。江戸文字は正方形のほうが文字の収まりがよいので、私は角型で作成しています。

今回のご注文は勘亭流で作りました。松竹株式会社さんのホームページを拝見させていただいたら、勘亭流の文字についての薀蓄が記載されていました。文字の語源は書家、岡崎屋勘六さんの号が「勘亭」だったことなどが出ていました。
(以下は、ホームページ『歌舞伎美人(かぶきびと)』より引用させていただきました)

 勘亭流の文字が生まれたのは安永8年(1779年)の正月。江戸中村座・九代目の座主、中村勘三郎に劇場の表看板や番付を依頼された書家・岡崎屋勘六が、歌舞伎らしい三つの願いを込めた文字を創ったのが始まり。「勘亭」とは勘六の号です。

 ひとつは文字の線を太く書いて隙間を少なくし「客席に隙間がなく大入(おおいり)になるように」との願い。

 ふたつ目は線を尖らせず文字に丸みを持たせ「興行の無事円満を図る」こと。

 そしてハネは全て内側に収め「お客をハネ入れる」ようにと願います。

楽善堂のホームページに書体の一覧があり、ここで江戸文字の印を紹介をさせていただいております。

印鑑の書体のページ
https://rakuzendo.com/shotai.html


今回のお客様は、芝居通の粋な方と推察をしております。


八王子 印鑑 楽善堂のホームページ https://rakuzendo.com

楽善堂の印鑑リフォーム専用ペーhttps://inkan-reform.com





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