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先月、東京都区内のお客様から白檀の原木2本(写真)をお預かりして、ご指示の4文字を彫らせていただきました。1本は長い辺で27ミリ、もう1本は長い辺で25ミリでした。正方形でなく、少し長方形になった四角形です。輪郭は直線でなく、ややカーブがあり、内側にへこんだ箇所もあります。まさに作られ加工された印材(いんざい、印鑑の材料)でなく、天然物の白檀材でした。とてもよい香りがしました。
彫ってみての手に来る感触は、カリカリでなく、ポソポソ、でした。まだ完全に乾燥していないので、木材に水分が少し残っているせいだと思いました。問屋が持って来る白檀の印材は、彫りやすいように加工されているので、水分が抜けていて、カリカリ感があります。しかし、白檀特有のよい香りがほとんど抜けています。香りの点では、断然、原木の方が上を行きます。
40年程前の見習い修行時代、つげの木の円形原木を稽古彫りで彫ったことを想い出しました。「とても硬かった」印象がまだ残っています。この原木のあとに、印材になったつげの駒丈(こまだけ、おおきなサイコロのような形の印材)を彫ったら、ずいぶん柔らかく感じました。 今回、原木の白檀の木を彫らせていただき、よい体験ができました。お客様に感謝です。
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